2004/03/29 リンク切れを修正
2002/09/28 更新
2002/10/02 追記


 Windows98の起動ディスクはFD2枚構成。2枚目のFDにはちょっぴりのファイルだけ・・・ 何とか1枚目のFDに収まらないかなと、何度も思ったはず。
そう言った事を解決するための解説サイトは結構あるものです。
 そ・こ・で、私が考えた意外な(もしかして既知の?)方法を紹介します。
ココで得たテクニックは起動FDのスリム化以外にも使い道があります。



一般的に起動FDをコンパクトにまとめる手法として
  1. Autoexec.bat Config.sysを編集する。(編集した後、参照されなくなったファイルを削除する)
  2. 当面使うことの無さそうな実行ファイルをFDから削除する。(起動に必須ではないファイルは別FDに退避する)
  3. 2枚目のFDから必要なファイルをコピーして1枚目に収める。
という手順でやっていることが多いです、非常に正攻法でオーソドックスでございます。

 それでこのサイトも同じような方法を紹介したら2番煎じも良いところ何も面白くない だけで終われば良いものの情報リソースの無駄使いになってしまいます。
そもそもこのサイトの趣旨?にそぐわないでしょう
 前置きはこれくらいにしてこれから2つのまったく正反対の解決法を紹介します。
ソフトウェアの紹介も同時に兼ねてしまいますが。
互換性、という点ではちょっと横道にそれているかもしれません。あくまで自己責任で行ってください。
ファイル、FD,のバックアップは作成した上でテストをしてからお願いします。



・方法1: FDの容量を増加させる。
 FDの容量は通常1.44MBあります。通常のフォーマットをするとその容量になってしまいます。 標準のフォーマットは他にも720KB,1.2MB,2.88MBなど有ります。 「2.88MBに関してはFDそれ自身が対応していないと不可能です。
 つまり標準のフォーマットでは1.44MBが最大容量ということになります。
懸命(賢明)な読者ならもうお気づきでしょう。そう、非標準のフォーマットが存在するのです。 1.68MB, 1.72MBのフォーマットが可能になります。
残念ながらWindows標準のフォーマットコマンドではこのフォーマットを選択できません。
ココで紹介するのがWinimageというフォーマットソフトです

winimage01.png (32×32)WinImage SHAREWARE ディスクをフォーマットしたり、イメージファイルとして保管できる
 というわけでこいつを使ってフォーマットすれば大容量(微増?)FDの出来上がりです。 ソフトはシェアウェアですが、フォーマットしたFDに利用制限はありません。 試用期限内にがんがんフォーマットしてしまいましょう。(良いのかな?)
こうして空き容量の増えたFDに、Windows98の起動ディスクの2枚目のファイルをそのままコピーすれば せこいことをしなくてもFD1枚に収めることができます。AUTOEXEC.BAT、EBD.SYSは上書きしてしまってかまいません。 同じファイルですから。

 もうひとつ有名なフォーマットソフトにGRDUWがあります。これもシェアウェアですが、ご紹介。

grduw01.png (32×32)GRDUW SHAREWARE 同上
比較的Winimageのほうが優れている感じがしますが、これといって機能的に違う点はありません。 Winimageに無い点を上げるなら「詳細なPCシステム情報の書き出し」 ができる点を上げることになるでしょうか。ディスクには関係無い機能ですけれど。

 2つのソフトの違いは他にもWinimageは、Win9x、NT系列の両方に対応 しているのに対しGRDUWはWin9x系列にしか対応していません。またWinimageのほうは 他のメーカーのソフトに名前を変えて添付されるという実績?が有ります。
 こういったテクニックは「CDRに焼くのも面倒小さなファイルだけれど、 ちょっとFDからはみ出しちゃって1枚に収まらないよ!」というときのマージンに効く 可能性大です。大容量化したフロッピーを128枚くらいは作っておいたほうが良いですよ。
1.72MBのほうはWindowsNTで使えないとか何とかREADMEに書いてあったので、 1.68MBをチョイスするのが良き選択かと。老婆心ながら言ってみる。 馬から落ちて落馬するのか、と。お腹が腹痛なのかと、頭痛が痛いのかと。

 そうそう、ところがどっこいこのGRDUW、あまりにもお金を払う人がいなかった ために作者さんがぶち切れてしまってずいぶん前から公開終了 となっております。(何で紹介したんだろ・・・)

・方法2: 実行ファイルのサイズを減らす
 Windowsがどのようにして動いているのかも知らないのに その上で動くソフトのことなんてさっぱり分かりませんが、 単刀直入に言うと「実行ファイルを実行可能なまま圧縮する」のですよ!。

upx.png (32×32)UPX FREEWARE 実行ファイルを実行可能なままで圧縮
普通は「ファイルの圧縮」を行うとそのファイルの特徴は失われますがサイズが小さくなります。 複数のファイルを一まとめにしたり、サイズを小さくするために圧縮をしますが そのファイルを使うためには解凍しないといけないのはご存知ですよね。 中には圧縮されたままのファイルを使えるというソフトウェアもありますが (たとえば、圧縮されたMIDIやmp3等の音楽ファイルをそのまま再生できるなど) そういったソフトは自分でファイルを解凍できるというだけです。
しかしこのUPXは違います。圧縮された後も見た目は何ら変わることなくそのまま実行できるのに、 サイズはとっても小さくなるのです。
READMEからちょっと引用しますと、 WindowsやLinuxの実行ファイルを圧縮できて、Windowsではexe,sys,com,dll等の 形式のファイルが圧縮できるそうです。 それ以外のファイルは圧縮できないところがお茶目ですね。
注目すべきはMS-DOSの実行ファイルも圧縮できること。そう、これを使えば 起動ディスクを1枚にまとめることはおろか、それ以外にもファイルを詰め込むことができちゃいます。
早速Windows98の起動ディスク(に入っている実行ファイルと、SYSファイル)を圧縮してみると トータルで約1.5MB→1.2MBのダイエットになりました。
これでFDに細工をしなくても、 面倒なファイル書き換えをしなくてもOKです。しかも読みこみの遅いFDに関しては ファイルサイズが小さくなったことによって起動速度の向上も見込めます。 もちろんこのFDから起動できることは確認しましたよ.
このプログラムはCUI(Character User Interface)ベースのプログラムなので ちょっととっつきにくいと思います。
これを便利につかえるように日本の有志の方が補助プログラムを作っていますので探してみてください。

私からは以下の簡単な方法をお勧めします。UPX実行アイコンへD&D(ドラッグ&ドロップ)です。 コマンドラインの操作をしなくても大丈夫です。
たくさん乗せないで、8個くらいまでに
圧縮できないファイルはそのまま無視されますから何も考えずにどさっと放り込んでみましょう。 一度にたくさんはエラーになるようなので8個くらいまでを目安にしてやってみましょう。
 そうそう、 元のファイルを更新して圧縮するので不安な人はファイルのコピーをとってからチャレンジしてみてくださいね(復元できますけど、面倒だし)。
気がついたところでデメリットとしては、実行ファイルにアイコンが 複数含まれていた場合はじめの1つだけしか利用できなくなる(外部からだけ?)ようです。 また、古いバージョンでは自己解凍形式のexeファイルを圧縮できてしまい、 そのまま実行(解凍)することができなかったのですが最新のバージョンでは そもそもそういう形式のexeはエラーとなって圧縮できないようです。安全対策ですね。 圧縮できるソフトはそのまま動く、と思ってよいのでしょう。 UPXは可逆圧縮を行うようなので間違って圧縮してしまったら
Decompress
All UPX supported file formats can be unpacked using the -d switch, eg. upx -d yourfile.exe will uncompress the file you've just compressed.
-d スイッチをつけて復元(解凍)できます


ココで試しにひとつ実行ファイルを圧縮して見ましょう。
1,504KB  アプリケーション(元のファイル)が、どこまで小さくなるのか?
他の圧縮形式と比較してみてください。驚きますよ。

  1. 475KB   WinRAR 書庫(最高圧縮)
  2. 504KB   アプリケーション(UPX圧縮、標準) 約 33%圧縮
  3. 560KB   ZIP 書庫(標準)
  4. 591KB   LZH 書庫(標準)
WinRARの最高圧縮に迫る圧縮率!。はっきり言ってこれはすごいと思います。 圧縮されるファイルにもよるでしょうが、それでもすごいですよ。 しかもこれで実行可能なまま、なんですから。FDに入りきらないソフト もこれでさくさく入っちゃいますね。
オンラインで配布されているソフトなどで、仕上げにUPXで圧縮をしているものも有るくらいです。








2002/10/02 追記 2002/11/30 追記